徒歩・徒然

2006年1月上期


2006年1月3日(火)

また やってしまった、「財布を持たずに会社に行く」。


年が明けたんですが、今年に入って まだ休日は一日もありません。メーカーさんも休みだし、休日みたいなもんじゃん、と言われれば その通りなのですが……

例によって年賀状が大幅に遅延しておりますことを、お詫び申し上げます。

今年も こんな調子で、先の見通しも立てずにフラフラとお送りしますが、皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。


2006年1月5日(木)

さて、日本海側が大雪で大騒ぎ、横浜でも雪が降ったとか言ってる中、東京は相変わらず何事も無い天気なワケでして、こんなんでいいのかと思うくらいです。

実際、この冬は、これまで天候を理由に自転車通勤を諦めた事が一度もありません。……いや、一度くらいあったかな。忘れた。とにかく、あっても忘れるくらい、無難な天気で過ぎていってます。

で、タクシーの運転手さんにお願いがあるのですが、道端に停まってて出発しようとするときは、方向指示器をちゃんと出してください。今月、すでに2回目です、ぶつかりそうになったの。


2006年1月6日(金)

映画 ”Så som i Himmelen” (2004年・スウェーデン)

病気のために仕事を休み、田舎の村に行くことにした、ある高名な指揮者の物語。実は、その村は生まれ故郷なのですが、幼い頃に起こった出来事のために、村人たちには話せないでいます。村の教会に集まる人たちで何となく結成された聖歌隊の 指揮を頼まれた彼は、ぎこちなくも人々を纏めて、素晴らしい歌声を生み出す聖歌隊へと変えて行きます。

心に残る作品だったことは間違いないのですが、僕にとっては「なぜ?」が多過ぎました。なぜ あの人が あそこまで言われなきゃならんのですか。なぜ そうやって恋沙汰を 散りばめなければならんのですか。なぜ 大事なことを忘れて自転車を乗りまわしてんですか。そして何より、なぜ そういう最後に持って行かなきゃダメなんですか。そうしないと物語にならないのかというと、僕は決してそんなことは無いと思うのですが……。

ただ、最後の場面の合唱だけは、良くある 計算された感動 とは違う、ある種の凄みを持って僕に迫ってきました。本当に体が震えました。劇場の音響設備の性能の限界を超えてしまっていた(と思われる)のが 悔やまれます。

 邦題:「歓びを歌にのせて」
 監督:Kay Pollak
 脚本:Kay Pollak
 脚本協力:Anders NybergOla OlssonCarin PollakMargaretha Pollak
 撮影:Harald Gunnar Paalgard
 音楽:Stefan Nilsson
 出演:Michael NyqvistFrida HallgrenHelen Sjöholm ほか


映画 “Noel” (2004年・米)

とあるクリスマスイブから翌朝にかけて、ニューヨークの街で、1人の女性と 1人の男性と 1組の男女に起こった話。

完全に時機を逸してしまったのは承知ですが、小さくとも優しく語ってくれた作品でした。突然や偶然の出会いが、最後に、それぞれに素敵な贈り物を残して行ってくれる。クリスマスの時季を取り上げた作品は そんなに観てるわけでもないんですが、それらの中では、これまでで 一番 心が暖かくなった作品であることは確かです。

何となく不器用で、少しだけ不思議で、そして、舞う雪が素敵。

 邦題:「ノエル」
 監督:Chazz Palminteri
 脚本:David Hubbard
 製作:Zvi Howard Rosenman
 音楽:Alan Menken
 出演:Penelope CruzSusan SarandonPaul WalkerMarcus Thomas ほか

あの人の名前が、ぜんぜん出て来なかったのは何故でしょう? それと、今にして思えば、Penelope Cruz が踊る場面だけ、余計なものに感じる……


2006年1月8日(日)

dysonの掃除機なんぞを買ってみる。いま日本向けに出回ってるのは DC12という機種しかないみたいなので、それです。

いえ、紙パックの掃除機だとイカンのですよ僕は。すぐ切らすから。あと、フィルター交換も要りませんとか、後々の面倒が無さそうで良いなと思って。

まず箱から出したときに思ったのが、とにかく色んな吸い込み口が付属してるんで、たぶん使い分けが出来ないだろうなということです。置き場も、どうしようかと考えてるところです。

ざっと一回使ってみただけなので 性能その他については まだ何とも言えません。ゴテゴテと色々くっ付いてる部品の耐用年数って どれくらいなんだろうかな、と思います。なんか、全体的に ちゃちなプラスチックで ヤワそうな印象がありますね。特に、本体の鼻先の部分でホースを支えてる(?)部品なんか、引っ張りまわしてるうちに折れそうです。大丈夫なんだべか。

標準で付いてる(普通は これを常用することになろうかと思うんですが)クリーンエアタービンとかいう吸い込み口は、持ち上げると途端に下を向いて床に垂直になってしまうので、僕には ちょっと使い辛く感じました。つまり、次に床に下ろすとき、気を使って ちゃんと着地するようにしてやんなきゃいけないし、そのためにガチャガチャ床に当たって騒々しい。ある程度は床との水平を保って欲しいところです。
個人的には、フレキシブル隙間ノズルのアイデアは良いと思いました。これまでの隙間ノズルに比べて格段に使いやすい。ただし、先端のブラシにゴミ(特に毛)が絡まりやすいのは一緒ですね。

意外と重さは無いので、取り回しは楽。収納するときも、出来るだけ小さくなるように考えられてます(合体メカの玩具みたいなのを思い出してしまいますが)。

吸引力を二段階に調節できるタイプのにしたんですが、強い方だと 音が かなりウルサイです。手元のリモコンのボタンには、弱い方が一本線、強い方が二本線で書いてあって、最初、その強い方のマークを「一時停止」と勘違いしてしまったのは内緒にしといてください(止まるかと思ったら、逆に音がデカくなったんで 慌てました)。考えてみたら、掃除機に一時停止があったって しょうがないじゃないか。

あと、吸い込んだゴミが モロに外から見えるので、生理的に受け付けない方も居るかもしれないなぁと。早くも 蓋のパッキンの辺りに 埃が こびりつき始めてますが、これは、そのうちに綺麗にしないといけないんだろな。でも、誤って吸い込んだものを容易に見つけられます。 という宣伝文句はホントです(もう やっちまったのか)

……て言うか、掃除機で これだけ長々と書いてしまう僕って、なんだ。


ひいらぎ の音読みが しゅう だなんて知らんよなぁ……などと思ってしまいました。今どきの学校の先生たちは大変ですね。初めて顔を合わせたクラスの中に「名前なんて読むんですか?」と訊かなきゃいけない子たちが山のように居そう。


2006年1月9日(月・祝)

まず、今日が祝日なのだとは ちっとも知らない私でありました。

おまけに、帰りに雨に降られかかりました。強くならなくて良かった。


dysonの その後。

昨日、意外と重さは無い などと書きましたが、本体が意外と軽い代わりに、手に持つパイプが 意外と重たいことに気付きました。大体、ずいぶん太いパイプです。それにリモコンがくっついてて、先っぽのノズルを3本 くっ付けておけるようになってて、と 盛り沢山なので、床じゃないところの掃除をする時に持ち上げてると、すぐ くたびれます。やっぱり、どんな道具を使っても家事は大変です。

しかし、夜中に こんな音させて掃除してたら迷惑ですがな。
だって しょうがないじゃないスか、遅く帰ってくる勤務ばっかなんだから。


- dyson DC12 complete -←合体メカ。

……この写真だけ見ると、とても掃除機とは思えんですな。


2006年1月12日(木)

あの夕陽に向かって走ろう! という状況になりました、今日の帰り。(※夜勤明けです)

何のことは無い、僕の帰る方向に夕陽が沈んでってる ってだけの話なんですが……まぶしくて やってられません。突然 人に道を渡られたりすると危ない。


スーパーとかコンビニで買い物をして 小さな金額なのに大きなお札しか財布に無かったとき、「まず大きい方から 2千、3千、4千と、おあと細かい方、824円でございます」と、お釣りをお札の方から渡してくれるのは、何か意味があるんでしょうか?

とてつもなく個人的な話なんですが、今使ってる財布は、お札を先に入れようとすると よほど上手くやらない限りは小銭がジャラジャラこぼれる構造になってるんです(もちろん チャックを閉めれば止められますが、いちいち面倒くさい)。

別に理由が無いのであれば、小銭の方から渡してくれるようにならないかな、とか勝手なことを思っています。


2006年1月14日(土)

昨日と今日 観に行った映画をまとめて。
(全然タイプの違う作品なので、日を別けて正解でした)


映画 „Die Hoehle des gelben Hundes“ (2005年・独)

モンゴルの草原にて。遊牧民のある一家を追い掛けた物語。両親と、女の子が二人に男の子が一人。夏から秋にかけての話なのだと思います。一応、6歳の長女ナンサが主人公みたいですが、主役とか脇役とか言っても仕方ないかな。登場するのは本物の一家なので、漂う雰囲気が とても自然です。

大変な生活であるのは間違いないのに、自分には とても あんな暮らしは出来ないと分かっているのに、羨ましさを感じてしまうのは何故でしょう? 緑以外には何も目に入らない大草原。寝転がって雲を眺めること。雨に濡れること。みんな羨ましい。あの子達が大きくなって、どこか大きな街に出て行くのだとしても、ああして生まれ育ったという事実は、とても大きな財産です。

薪割りすら出来ず 馬にも乗れない僕は、何か大切なものを置き忘れたまま歳だけ重ねているのではないか。そんな感じすら抱いてしまいました。

それから書き忘れたくないのが、聞こえてくる音です。耳に飛び込んでくる草原の音は、見事と言うほかありません。初めて Dolby Surround って凄いと思った。

 邦題:「天空の草原のナンサ」
 監督・脚本:Byambasuren Davaa
 撮影:Daniel Schönauer
 録音:Ansgar FrerichFrank “Talky” Regente
 出演:Urjindorj BatchuluunBuyandulam Daramdadi BatchuluunNansal BatchuluunNansalmaa BatchuluunBatbayar Batchuluun ほか

モンゴルの映画なのですが、僕には文字が分からないので、映画に出てきたまま ドイツの綴りで 名前その他を書くことにしました。ご了承を。


映画 “El Abrazo Partido” (2003年・アルゼンチン=仏=伊=スペイン)

アルゼンチンはブエノスアイレスの、「ガレリア」と呼ばれる商店街の物語。ポーランドに移住しようとしている青年アリエルを軸に、人々の交わりを描いています。

スペイン語の怒涛のような台詞。それに合わせるように、カメラも忙しなく動き回り、カットもどんどん飛んでく。人種も宗教も入り混じって、色んな人が出てきます。みんな好い人たちなんだけど、どこか間が抜けていて、少し可笑しい。

そんななのに、観終わった後は 心が じわっと温まる。何と言ったら良いのかな、おばあちゃんが淹れてくれた あったかいお茶のように。喩えが下手ですけど、ちょこまかした優しい映画です。スペイン語が分かれば、もっと たくさんの物が心に飛び込んでくるのではないかな。悔しい。

 邦題:「僕と未来とブエノスアイレス」
 監督:Daniel Burman
 製作:Diego DubcovskyDaniel Burman
 脚本:Marcelo BirmajerDaniel Burman
 出演:Daniel HendlerAdriana AizembergJorge D'Elia ほか

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