徒歩・徒然

2008年2月上期


2008年2月1日(金)

そうか、今年は閏年だったんでした。


ソニー、有効1420万画素で高速AF&ライブビューの「α350」 (IT-PLUS / NIKKEI NET)

今月 まず α200 てのを出して、来月に α350 てのを発売するようです。

両者の差は、センサーの画素数とライブビュー機能のある無しくらいしか無さそうです。こうやって似たような機種を相次いで投入して品揃えを増やしてくるということは、本格的にニコンやキヤノンに勝負を賭けに来た(喧嘩を売りに来た?)と言ってもいいかもしれません。

でも、このライブビュー機能は、使いこなせば かなり便利かも。考えてみればデジタルカメラでは当たり前の機能なんですが、例によって後発なだけに、工夫の跡が色々と見られますね。

α-9 Digital(仮称)は、35mm・2481万画素 CMOSセンサーを積んで、年末ごろにでも出すんでしょう(←決め打ち)。ついに“2メガピクセル”の時代か。だんだん予定が見えてきました。あとは、ZEISSの広角の単焦点レンズを出してもらえないもんでしょうかね。


2008年2月3日(日)

見事に積もったなー。

でも、こうやってノンビリして、またギリギリになってから家を出て出勤するんですよ、どうせ。


2008年2月5日(火)

映画 “Un animal, des animaux” (1994年・仏)

1990年に “La Ville Louvre”(「パリ・ルーヴル美術館の秘密」)を撮った Nicolas Philibert監督が、その4年後にカメラを入れたのは Muséum National d'Histoire Naturelle(国立自然史博物館)でした。

それまでの25年間、閉鎖されたままになっていた動物学のギャラリーが再公開される際に、その舞台裏を追った作品です。主として取り上げられるのは、ギャラリーに居並ぶ動物たちの剥製の修復作業。剥製が人の手によって いじくられているところなんて初めて見ました。

例によって、というのも変ですが、ナレーションや字幕は無く、時折 音楽が混じるだけで、働く人々を淡々と映して行きます。博物館や美術館というところは、普通に見に行くと、展示物が静かに並んでいるところだけを見ることになります。その展示物の並びを作り出した人たちが 陰に沢山居るんだなというのが、改めて分かります。「あれは、少し右を向いていたほうがいい」とか、来館者には気付かないような細かい所まで気を配っている姿に、裏方としての拘りを感じます。

しかし、象が街なかをダンプカーで運ばれて行く風景には、思わず笑ってしまいました。

 邦題:「動物、動物たち」
 監督:Nicolas Philibert
 撮影:Frédéric LabourasseNicolas Philibert
 録音:Henri Maïkoff
 編集:Guy Lecorne
 音楽:Philippe Hersant


2008年2月6日(水)

ABC News のキャスター Diane Sawyer さんが、今日(つまり、昨日)のことを TSUNAMI Tuesday だと言っていました。

もう、無理して “tidal wave” とか言わなくても、「津波」で 充分 通じるんですね。


映画 “La faute à Fidel” (2006年・仏)

観るには、1970年ごろの世界情勢に関する様々な知識を要する作品です。邦題のとっつきやすさからは、ちょっと想像できません。フランスの「五月革命」やフェミニズム運動、題名にもなっているキューバの政治体制のことは勿論、スペイン内戦と それに続くフランコの独裁、チリのアジェンデ政権とピノチェト将軍のクーデター、ギリシャの軍事独裁政権、ベトナム戦争、などなど、その辺のことを全部ちゃんと知っていないと、ついて行くのが難しいです。

当然(と開き直ります、もう)僕は、その辺の知識は乏しいというレベルにも達していない人間なので、なんだか、あれよあれよと言ってる間に時間が過ぎちゃった感じです。“Ay, Carmela” の歌なんか知らねぇもの。

(しかし、それら諸々のことは知らないほうが、主人公アンナの気持ちは分かり易いと言えるのかもしれません)

原作はイタリアの作品で、舞台がローマからパリへ移されているそうです。先ほど書いた通り、1970年ごろの話。
大きなお屋敷で何不自由なく暮らしていた9歳のアンナですが、突然、両親(スペイン出身のパパと、雑誌記者のママ)がコミュニズム(要するに共産主義)に傾倒してしまったから さあ大変。それまでの生活が一変してしまいます。簡素なアパートに引越ししたり、見慣れない人が家に集まるようになったり。両親に反発を感じながらも、何とか自分の歩く道を見付けようとするアンナは、健気の一言です。

かなり忙しい全編ですが、そんな中で、ただ一人と言って良いでしょう、飄々と自分のペースを守っている弟のフランソワ君に、乾杯! 彼、かわいい。

 邦題:「ぜんぶ、フィデルのせい」
 監督・脚本:Julie Gavras
 原作:Domitilla Calamai
 撮影:Nathalie Durand
 音楽:Armand Amar
 出演:Nina KervelJulie DepardieuStefano AccorsiBenjamin Feuillet ほか

ただし、ちょっと補足。上で「共産主義」とか書いてしまっていて、それだけでヘンな印象を持たれるといけないので、一応、申し上げておきますが、これは、政治体制について評論する作品ではありません。言ってみれば、時代の波に呑み込まれて揉まれてしまった、普通の人々の物語です。


2008年2月7日(木)

半額になってるのに大量に売れ残っていて、あまりに可哀想なので買ってきました。とりあえず2袋。

だって これ、日本国内の工場で作ったって書いてあるよ。

― 冷凍ギョーザ ―

よし、明日の晩はギョーザパーティをするぞ。


給食スープに乾燥剤混入 生徒241人食べる さいたま (朝日新聞)

なんと、こんな記事で我が母校の名前を見ることになるとは(そんなこと言って、「母校」と言うほど愛着を感じてるわけでもないような気がしないでもないですけど……ま、でも、間違いなく あそこに 3年間 通いましたんで)

でも、もう860人そこそこしか生徒居ないんですね。僕らは一学年だけで400人以上居ましたもん。校舎にも ずいぶん余裕が出来てるんじゃないでしょうか。


2008年2月8日(金)

Yanks to keep Stadium's hallowed name (yankees.com)

Yankee Stadium の命名権は、建て替えた後も売るつもりは無い、という話らしいんですが、

In the name of tradition, the successor to The House That Ruth Built and John Lindsay refurbished will cost $1.3 billion to build.

13億ドル。ということは……1300億円! 野球場いっこ建てるのに 1300億円! 別に建て替える必要も無いのに 1300億円!

広島の新球場なんか、70億円の線でもモメてたのに。しかも、広島は現用の施設がボロボロになって、必要に迫られて建て替えるのに。桁が違い過ぎじゃないですか。同じ2009年開場(予定)の施設なんですけど。この差は なんなんでしょう。

おい、読売巨人は何をやってるんだ?! 球界の盟主なら、1300億とは言わんから、せめて100億単位でカネかけて専用の開閉式屋根付き総天然芝球場でも造ったらどうだバカヤロー(ビュンビュン)


「有名人で誰が好きなんですか」という話に突然なったのです。

普段あんまり そういうことを考えてないから、いきなり訊かれてもスッと名前が出て来ないんですよね。大抵の女性には必ずちょっと惚れる 苦沙弥先生気質のおかげで、いいなと思う人なんか沢山居るし。

で、その時 最初に頭に浮かんだのが、何故か「川柳作家の やすみりえさん」だったんですが、言っても分かんないだろうなと思い、もうちょっと一般的に有名な人は……と、うんうん考えた挙句、「中江有里」って言ったら知らないと言われました。

結局ダメか。
最近、あんまり表舞台に出ないから しょうがないな。

あとは、Michelle Pfeiffer とか……


2008年2月9日(土)

雪雪と脅かされてるんですけど、いま降ってるのは雨ですね、どう聞いても(←暗くて見えない)。

しょうがない。雨に打たれて夜勤に行くか。


2008年2月10日(日)

職場に着く……と言うか、駅に着くまでに ちゃんと(?)雪になっていたんですが、夜11時くらいには やんでしまいましたね。積もったのも すぐに消えてしまったみたい。

寝るか。


2008年2月11日(月・祝)

映画 「雨の翼」(2008年・日)

みんなの映画プロジェクト CINEMA PLOT COMPETISION 第一回映画化作品。上映時間36分の短編です。

昨日と今日は、「“生映画”上映」といって、音楽をスクリーンの脇で演奏しながら上映する、という新しい試みが行われていました。つまり、上映するフィルムはサウンドトラックから音楽を抜いたもので、スクリーンの下手に音楽担当の方がピアノとともに陣取り、画面に合わせて演奏していくわけです。
ちょいと台詞との音のバランスが良くないところもありましたが、新しい試みは大成功と思います。

校舎の屋上に雨に打たれに出て行く透花(とうか)という子が居ます。ふとしたことから、その彼女の姿を見てしまった陽介という子が居ます。場所は、高校の校舎です。二人の、雨との関わりとは、なんでしょうか。

とても綺麗な作品。透花の姿は もちろん綺麗。陽介の立ち居振る舞いも綺麗。空の色が綺麗。そして、現実には どうかすると鬱陶しく感じる雨までも、とても綺麗に見えます。

映画館を出てから豊洲の海岸を ちょっと歩いてみたら、なんだか気分が良かったのでした。

 監督:熊澤尚人
 プロデューサー:石田雄治
 原案:竹尾麻希
 脚本:まなべゆきこ
 音楽:KUMAMI
 出演:藤井美菜、石田卓也、眞島秀和、郭智博 ほか

ただ残念なのは、画面だけが綺麗じゃないこと。やっぱり、ビデオ用の映像信号というヤツは、ブラウン管で映したときに一番良く見えるように作ってあるもんなんだな。


2008年2月12日(火)

月探査機「かぐや」が撮影した月と地球のHD映像がHD DVD化 (Impress Watch)

ああ、ついにカネ儲けに走りやがった……

てのは まぁ、とりあえずいいとしても、HD DVDって

僕は 空気読めという言い回しは嫌いなんですが(国立競技場で態度の尊大なほうのレッズサポーターが偉そうに言うのを聞いて嫌いになりました。だいたい 他人の心を読める人なんて居るのかね)、これは さすがに空気読めと言いたくなりますよ。この期に及んで HD DVD って

まさか、将来に亘って海賊版の出回る可能性が少ないから、とかいう理由なんじゃあるまいな。そんなこと言うヤツは辞めてしまえ。


2008年2月13日(水)

その上、

今日一日で僕がぶつかりそうになった人一覧でした。もう、見事な一揃いですね。一日で これだけ遭遇したのは、さすがに初めてです。律儀に赤信号で止まって……そうやって一人で孤独にルールを守って走るのがバカバカしくなってきます。

頼むから方向指示器ぐらい出してくれ。灯りぐらい点けてくれ。車道にいきなり飛び出して来るな。横断歩道でタクシーを止めるな。僕は超能力者じゃないんだ。あんた達がやろうとしてることなんか分かるか。

空気読めとか言って、自分の行動が足りないのを全部人任せにすんじゃねー。そんなこと言う前に最低限のルールぐらい守りやがれってんだ。


2008年2月14日(木)

crossbreed - folding bicycle wheel (Duncan Fitzsimons - InnovationRCA.)

すごい発想。

自転車のフレームだけじゃなくて、車輪も一緒に折りたたんじゃえば、かなり小さくなるはず、ってことらしいんです。が、これは、併せて「空気を入れなくてもいいタイヤ」てのを発明しないと苦しそうですね。

いい加減、誰かが 画期的な思い付きをして実現させても良さそうなもんなのに。


2008年2月15日(金)

Toshiba's HD-DVD going the way of Betamax (Reuters)

Toshiba is expected to pull the plug on its HD DVD format in the coming weeks, after a rash of retail defections that followed Warner Home Video's stunning announcement in early January that it would support only Sony's rival Blu-ray Disc format after May.

東芝は向こう数週間のうちに、HD DVDフォーマットから撤退するとみられている。1月初めにWarner Home Videoが5月以降はソニーのBlu-ray Disc規格のみをサポートすると発表して世を驚かせたのに続き、小売業者の離脱が相次いだのを受けてのことだ。

「撤退」というのが どういうことなのか(完全に何もかも作るのを止めちゃうのか、細々と機器とメディアの生産だけは続けるのか。アメリカだけの話なのか、日本にも波及してくる話なのか)、この記事だけでは良く分からないのですが、もしも本当に決断するなら なるべく早めにお願いしたいと思います。

ところで、シャープのHDD-BDは どうなったんだろう?


それを受けた slashdot.jp のタレコミに付いていたコメント。

iTMSによってCDが売れなくなりSACDやDVD Audioが死んだのと同様に
映画についてもインターネットでの配信が主流になり、Blue-Rayもダメになるに決まってる。
米アップルの製品のApple TVでは映画配信が始まったし、近々ダウンロード機能を搭載したテレビが発売されるだろう。

でも、ネット配信で既存のメディア(CD、SACD、DVD Audio)の必要性がゼロになったのも確かだ。

こういう人が、「もうフィルムカメラなんてものは必要無い。さっさと撤退するか売却するかしろ」なんて言い出すんだろうな。

で、こういう人に限って頭の回転が速くて優秀で仕事が出来るから責任ある立場に立つようになるのも早くて、で、世の中そういう人に引っ張られて どんどん“必要の無いものを削ぎ落とした”余裕の無い社会になって行くんだろうな。

相変わらずフィルムカメラで写真を撮り、映画館に足を運び、CDを山ほど買って、ケータイを殆ど使わない僕のようなのは、そういう人から見ると 行動や考え方が信じられないでしょう。もっと言うと、真っ先に世の中から淘汰されて然るべき人間だと思われるかもしれない。

でもね、そういう“必要以上に速い”流れについて行くのは、とても疲れるんですよ。誰もが それだけの体力を持っているわけじゃない。突っ走り続けるのは構わないけど、体力の無い人達を見下すのだけは やめて欲しい。優しく見守る余裕ぐらいは持っていて欲しい。それだけの能力があるんだから。

ちょっと諌めようとするコメントが一つ二つ付いてるのが救いです。

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written by tardy@k.email.ne.jp