徒歩・徒然

2008年9月上期


2008年9月1日(月)

ハリケーン Gustav のニュースを見ようと CNN をずっと見ていたら、突然、Japanese Prime Minister resigned のニュースが入ってきました。

びっくりした。


2008年9月3日(水)

映画 “Dialogue avec mon Jardinier” (2007年・仏)

庭師募集の広告を見て、とある家に男の人がやってきます。そこには、パリから引っ越してきた画家が一人で住んでいました。実は、二人は小学校の頃に一緒のクラスに居て、いろいろと悪戯をしたりしていた仲だったのです。長い間、会うこともなかった二人ですが、すぐに打ち解け、庭の手入れをしながら とりとめのない身の上話をしたりします。

場所はハッキリとは示されません(主人公 二人の名前すら、ハッキリとは示されません)。フランスのどこかの田舎町です。爽やかな夏の日々が田舎の風景に解け合い、二人の会話も弾んで聞こえます。落ち着いた可笑しさ、のようなものがある。途中から深刻な事態になって行きますが、小気味良い、と言ってもいいでしょう、その雰囲気に包まれて、とても優しい気持ちのままでいられました。

この作品にはオリジナルの音楽がありません。クラッシックの曲などが上手く使われています。

人は誰しも歳をとってくものです。その当たり前のことが当たり前に、幸せと感じられます。

 邦題:「画家と庭師とカンパーニュ」
 監督:Jean Becker
 原作:Henri Cueco
 脚色:Jean CosmosJacques MonnetJean Becker
 台詞:Jean Cosmos
 撮影:Jean-Marie Dreujou
 出演:Daniel AuteuilJean-Pierre DarroussinFanny CottençonAlexia Barlier ほか。

驚いたのが、割引のある日でも何でもない普通の平日に、映画館が やたら込んでいたこと。


映画 “It's a Free World...” (2007年・英=伊=独=スペイン)

イギリスの職業紹介所で働いている、所謂シングルマザーのアンジーは、突然クビになってしまい、それではと、ルームメイトのローズを説き伏せて、二人で新しい職業紹介所を始めます。しかし、当然のことながら、何もかもが上手く行くはずはなく、ついには、自身が事件に巻き込まれるところまで行ってしまいます。

全編に漂う深刻さは、正直言って、救いようがありません。立派な志をお持ちの皆さんは他人事で終わらせるなと仰っているようですが、僕は他人事で終わらせたい。このまま知らんぷりをして通り過ぎたい。本気でそう思ってしまうくらい、痛かった。

久し振りに秀逸な邦題に当たったような気がします。僕らは、運のいいことに「Free World = 自由な世界」で生きている。でも何故、こんなに変なことが起こっているのか。やり切れないけど、でも今の僕には、正面切ってそれに立ち向かう勇気と行動力は、ありません。

 邦題:「この自由な世界で」
 監督:Ken Loach
 脚本:Paul Laverty
 音楽:George Fenton
 撮影:Nigel Willoughby
 出演:Kierston WareingJuliet EllisLeslaw ZurekJoe Siffleet ほか


改装した神宮球場に、この時季になって初めて行ってみました。東京ヤクルト×中日の第19回戦。

― 試合開始一時間前に買ったチケットで この座席 ―

やっぱり、人工芝のダサさだけが目に付いてしまいます(毎度おなじで申し訳ありませんが)。どうにかならんのかな、これは。それから、この果てしない高さがある網も、どうにかならんのかな。

“3位攻防戦”なのに、観衆は14078人で空席だらけです。おかげで前の方の席に座れたとは言うものの、ちょっと寂しいですね。

スコアボードの画面は、HD仕様だけあって、とても綺麗でした。ただ、試合終了と同時に演出のために画面が切り替わって得点経過が消えてしまって、写真が撮れなかったのが残念です。7対4でスワローズの勝ち。見事な試合でした。ところがこれで、広島が5位転落の危機に……


2008年9月5日(金)

NikonとCanon, 新デジタル一眼レフをそれぞれ発表 (Slashdot.jp)

なんだか、光学ファインダーを覗いて写真を撮ってる人のことを 頭が古いとか変化に付いて行けないとか やたらと馬鹿にする意見が多いですね。

でも、ああやって目の前に機械を持って来て、撮りたいものに向けて、然るべき時にシャッターのボタンを押す、という撮り方が一番しっくり来るんですよね。この辺りは、数理論理学のように意見を展開して行かなければ気が済まない ああいう人達には言っても分かって貰えない、「感覚」の話ですから難しいですけどね。

それから、一眼レフのカメラについて、“ミラーアップのタイムラグ”だとか“ミラーショック”だとか、やたら問題にしてる人が居ます。ま、これについては、延々と続く一眼レフへの攻撃のネタですから 今さら驚くことでは無いんですけど、あんた、いったい どんだけ厳密さが必要な写真を撮ってるのかと聞いてみたくなります。100分の1秒の世界を狙う写真ばっかり撮ってるんですか? 写真てのは、常にライカを三脚に固定して撮影してなきゃいかんのですか? そんなアホな。

それから、シャッターやミラーの動く音がうるさいって言ってる人も居ますね。そんな、全く音を立てずに写真撮らなきゃいけない場面なんて、果たして どれだけ あるんだか。

“単なる特性”や“個人的意見”を“欠点”にしちゃってる人が多過ぎます。結局、欠点を理論的に持ち出すことしか出来てないんですな。言ってることは確かに正しい。ですが、実用上 全く問題になるようなことじゃないのに、それを大袈裟に膨らませて“欠点”にしちゃってる。自分で良く確かめもせずに どっかの受け売りで話してるだけじゃないのか。


2008年9月7日(日)

今日は高島平の方に用事があって都営三田線を使って行ったわけです。

で、帰りに渋谷の方に用事があって、どうやって行こうかと考えたわけです。

なんか、凄い雨が降ってます。新板橋→板橋の乗り換えで雨の中を歩くのはイヤだ。それに、地上を走る電車は止まる恐れがあるんじゃないか。というわけで、神保町まで三田線、そこから半蔵門線に乗り換えて渋谷、という地下鉄だけのルートに決めました。

ところが、神保町から 2駅 走ったところで、渋谷から先の田園都市線が大雨で止まったとかで、半蔵門線が とばっちりで止まってしまいました。しまった。こういう可能性を 全然 考えてなかった。

せめて他の線に乗り換えられる駅なら まだ良かったんですが、あろうことか、止まったところが半蔵門駅でした。すぐ近くの麹町まで雨の中を歩いて行って、麹町―(有楽町線)→永田町→赤坂見附―(銀座線)→渋谷 と行こうかどうしようか。迷っていると、20分ぐらいしてから、直通運転を取りやめにして渋谷行きになって、とりあえず隣の永田町まで走ってくれました。で、銀座線(もう、ぎゅうぎゅう詰め)に乗り換えて なんとか渋谷へ。

全く疲れます。

気まぐれお天道様に振り回されるのには疲れました。なんとかしてください。


2008年9月10日(水)

行く夏の風景を一枚。

― 月の沙漠の海岸にて ―(千葉・御宿町にて)

写っている人たちは 全然 知らない人たちなんですが。すみません。

……決して、行く夏を“惜しんで”いるわけでは ありません。やっと、ちょっとだけ涼しくなってきて、助かってます。


DSLR-A900 (α900) (SONY)

ついに正式に発表されました……と喜んでたら、10月23日発売予定?

う。年末商戦にぶつけてくるものと思い込んで、財源は冬のボーナスを当てにしてたのに。しまった。

まあいい。そんなことでメゲてたら始まらん。実は、また旅をする予定が入ってるんですが(しかも2つも)、もう当たって砕けろです。買うぞ。NikonやCanonの最上位機種を買うことを思えば、かなりお得なお値段のはず(と、ムリヤリ納得させる)。

でも、さすがに、レンズの新規購入は 当分の間 見送りです。今ある(ミノルタ時代の)Gレンズその他で頑張ります。(改めて欲しいと思うようなレンズも出てませんしね)


しかし、350とか700とかが発売された時から気になってたんですが、縦位置グリップのボディとの一体感が全く無いのが頂けません。いかにも後付けですという見た目で、ものすごく不恰好です。今度の900では改善されるかと期待してたんですが……

しかも。
α-9 のグリップは 色んな電池が入れられる仕掛けになってて とても ありがたいんですけど(いざとなったら その辺のコンビニに駆け込んで単3の乾電池を買えばOK)、SONYのデジタルでは、専用のバッテリーしか入らないようにしてしまいました。そんな利便性についても、もう少し考えて欲しかったです。


2008年9月11日(木)

慣行破りは遺憾=12球団代表が見解−新日本石油・田沢メジャー挑戦 (時事通信)

もう、なんだかワケが分かりません。

「現在の日米間のアマチュア獲得ルールは、1962年に、当時の日米コミッショナーが話し合って決めたことからスタートしている。(略)これまで日本のドラフトルールに反してMLB(米大リーグ)球団と契約を交わした例はなく、この事実こそが日米間の申し合わせが紳士協定を超えて、事実上暗黙のルールとして、働いてきたことを証明している」と指摘。「MLBの一部の球団によって、慣行が破られようとしているのは誠に遺憾」とした。

その“慣行”が現状に合わなくなって来ている、という事実は置き去りですか。

だいたい、実力のある人が それに見合った舞台で力を発揮して働くのは当然のことで、選択する自由を奪ってしまうのは おかしい。いい加減、どこのプロリーグも、自国に閉じ篭って野球する発想を変えたら いかがか。

“流出”するのが日本球界の危機だと盛んに嘆いてるくせに、その自国のトップレベルの大切な選手達には、風も通らず陽の光も当たらない箱の中で、コンクリートとプラスチックで偽物のフィールドを作ってプレイさせている。球団の名前には相変わらず私企業の名前ばかり付け、選手と観客を果てしない高さの網で隔てる。言ってることとやってることが違い過ぎてんですよ。

いや、間違いなく 良い方向に変わってきてるとは思うんですよ(例の球団の地上波テレビ放送が消えつつあるのが、その象徴です。色々言われてますけど、これまでが異常だったんですから)。ただ、最後の詰めまで まだまだ行けてない気がするんです。その現状で「“流出”が気に喰わない」とか言ったって、ごまめの歯軋りにも なりゃしません。


2008年9月12日(金)

ぜひ人間ドックを受けてくださいと勧められました。

ヤなんですけど、いつまでも逃げてるわけにもいかないんだろうな。ホントにヤなんですけど……


ネットニュース、見出しだけで名誉棄損 毎日新聞敗訴 (朝日新聞)
ネットニュースの見出しで「名誉棄損」毎日新聞に賠償命令 (読売新聞)

記事は、毎日新聞のサイトに載っかった記事の見出しの省略の仕方が悪かった、という内容です。

が、異なる二つの新聞社のサイトで、「新聞社のサイトの記事」という意味で「ネットニュース」という単語が使われたことに、時代の移り変わりを感じてしまいます。

従来の“ネットニュース”は、今や、日本では殆ど使われなくなったメディアと言って良いでしょう。今ほどWWWや電子メールが充実していなかった(ほんの)10年ほど前は、インターネットの上で 一番 活発に動いていたのがネットニュースだったと思います。投稿できる環境が学校や企業などに限られていたためか、自分の所属や名前を堂々と表に出していた人も多く居ました(むしろ、そっちの方が普通だったかも)。もちろん変な人も沢山いましたが、全体的には落ち着いて情報交換できる雰囲気がありました。

2ちゃんねるで必要な情報を探し当てる前に諦めてしまう僕にとっては、ちょうど身の丈に合った媒体だったような気もしているのです。もはや、歴史は元には戻りませんけど。


2008年9月13日(土)

与那国島測候所の観測値が エラいことになっていた。

― 2008年09月13日 与那国島(ヨナグニジマ) ―

ほぼ一日中、風速30メートル超の風が吹き続け(余裕で「風力12」です)、50mmを超えるような雨が10時間近くも降り続いてました。表の数字を合計すると 765mmで、これは、日本の「日降水量」の歴代3位になる記録です。凄まじい量です。

いくら台風に慣れている先島諸島の島とは言え、さすがに この天気は 滅多に経験したことの無い 荒れ方なんじゃないでしょうか。明日になって、ものすごい被害が出てる島の写真や映像が、入って来なければ良いのですが。


2008年9月15日(月・祝)

ライカ、開放F0.95の「ノクティルックスM 50mm」 (Impress Watch)

f0.95 ってのは一体どんな世界なのか、想像もつきません。恐ろしい。

過日の一覧に戻る


home


written by tardy@k.email.ne.jp