iPod touch の新しいやつ(第4世代なのだとか)を買ってみました。画面が凄いことになってますね。
いつの間にやら 960×640ピクセルの高解像度なディスプレイになっていて、表示が信じられないくらいキメ細かい。最初のメニュー画面からして、ぜんぜん質が違います。これまで僕が持っていた「第2世代」の画面は 480×320でした。縦横ともサイズがそのままで画素数が2倍になってるんですね。綺麗なわけです。
映画のDVDを変換して転送して見る場合、ビスタビジョン・サイズだと 720×390 ぐらいですから、映像を小さく加工したりしないでも、そのまんま表示できるわけですね。むしろ、そのまんまだと情報量が足りないくらいです。
これまで、iPod touch 用には 480×270 とかに縮めてファイルを作っていましたが、せっかくですから DVDの解像度のままで H.264 のファイルにして、転送して見てみました。2時間の作品だと 1.5GBとか2GBとか 超巨大なファイルになってしまうんですけど、再生される映像を見たら それも許せます。映画は大きい画面で見るもんだという意見も分かりますが、電車や飛行機での移動中に見るのも、別に良いと思います。
願わくば、StoreのUIが もっと探しやすいものになってくれないかな。特に「ブック」が もっと充実してくれると嬉しいです。これだけの画面になったんですから、電子書籍も読みやすいと思います。
プロ野球人気は低迷しているのか
日本シリーズ、佑ちゃん早慶戦に惨敗 (デイリースポーツ)
第1、2戦は全国ネットの地上波放送がなく、ようやくテレビ朝日・ABC系が中継した第3戦(2日)、第4戦(3日)のテレビ東京・大阪系の視聴率はともに1けた。特に第3戦は序盤で一方的な展開もあり、6・8%という、この10年では、07年の中日対日本ハム第2戦の9・2%を下回る最低の数字となった。
斎藤佑樹投手が先発した早慶戦にも及ばず、裏番組のバラエティーにも大きく水をあけられた。3日にNHK総合で放送された早慶戦は12・1%を記録しており、プロ野球人気の低迷に歯止めがかからない。
「全国放送のプロ野球中継の視聴率が上がらない」という最近の傾向を取り上げるときに、すぐ短絡的に「プロ野球の人気が落ちている」と言われます。果たして本当にそうなのでしょうか?
否、です。最初に断言してしまいます。プロ野球の人気は、落ちてなどいません。
こんなグラフを作ってみました。
1950年から2010年までのプロ野球公式戦で、一試合あたり何人の観客が入ったのか、年ごとに その移り変わりを見たものです。
(プレイオフや日本シリーズなどのポストシーズンは除かれています)
作成に当たっては、
日本プロ野球史探訪倶楽部
プロ野球 観客動員 ランキング 速報 !
以上のサイトのデータを参考にしました。
単純に観客数を足し上げた「総観客数」ですと、リーグの球団数や試合数が変わることで上下するため、その年のリーグの「総観客数」を「総試合数」で割った「一試合あたりの観客数」を見ることにしました。
2005年にストンと落っこちているのは、それまでの概算による発表を やめた影響です。どちらのリーグも6500人ほど減少しており、長年にわたった慣習的な水増しの規模が伺えます。
さて、いかがでしょうか? このグラフを どう見ても、僕には「プロ野球人気が低迷している」という結論を導くことができません。
人気が落ちているのなら、観客の数も減っているはずです。しかし、大雑把に眺めただけでも、いわゆる右肩上がりのグラフになっていて、観客の数が減っている傾向は見受けられません。数字を見ても、一試合あたり20000人を超える人が見に来てくれています。観客が20000人いる興行の、どこが不人気だというのでしょう?
特に、パ・リーグの頑張りには、尊敬の念を覚えるほどです。1970年代から80年代前半にかけて、セ・リーグのと格差が絶望的なまでに開いてしまいました。しかし、80年代後半、西武ライオンズの黄金期に目覚しい伸びを見せています。そして、だいたい20000人を超えたあたりで落ち着いてきた感じが見受けられます。ジャイアンツがV9をやっていた頃のセ・リーグよりも、最近のパ・リーグの方が お客を集めています。
その後、札幌・仙台・福岡と、地域に密着したチームが いくつも作られ、たくさんの地元のファンが球場に詰めかけるようになりました。それは、テレビの中継を見ていても明らかです。川崎球場のスタンドで お客さんが流し素麺をして遊んでいた時代は、完全に過去のものとなりました。まだ セ・リーグとの間に5000人から6000人くらいの開きがありますが、あのお化け球場“甲子園”を抱えるセ・リーグですから、これ以上 差を詰めるのは なかなか難しいでしょう。かつて、閑古鳥が当たり前に鳴いていた頃を思えば、今のパ・リーグは全く別のものになったと言っても言い過ぎではありません。
先ほど取り上げたデイリースポーツの記事中に、こんな記述があります。
名古屋地区ではテレビ東京系列のテレビ愛知で放送された第1戦が17・0%、フジテレビ系列の東海テレビでの第2戦も17・0%と好視聴率を獲得したが、全国ネットとなると二の足を踏んだ。
ここに解答が書いてあるではありませんか。つまり、地元のチームの試合を放送すれば、それなりの視聴率が出るのです。レギュラーシーズンの試合でも、仙台などでは同じようなことが起こると聞いています。広島は どうか知りませんけど。逆に、地元のチームでもなんでもないところの試合を放送しても大して関心を持たれないのです。
東京ジャイアンツのテレビ放送が全国的に視聴率を稼げていた、かつての状況が異常だっただけです。New York City で絶大な人気を誇るYankeesだって、他の街の人達にとっては知ったこっちゃない存在なのです。World Series の全米放送も近年の視聴率は落ちていますが、メジャーリーグの人気が落ちているわけではないでしょう。それと同じことが、日本のプロ野球でも起こっているわけです。
プロスポーツの中継は、全国一律の放送をするのではなく、地方ごとに分けなければいけない時代に入りました。現に、アメリカのMLB中継は そうなってます。日本の放送業界・広告業界が、その変化に対応できていないだけだと、僕は思います。
どうです。やっぱり野球は面白いじゃないですか。
ともあれ、San Francisco Giants と 千葉ロッテマリーンズの両球団に、拍手を送りたいと思います。今年は、World Series も日本シリーズも、決着の付いたのがビジターで、しかも 終盤まで もつれる緊迫した試合でした。
そろそろカープも、秋に試合が出来るようになろうよ。練習じゃなくてさ。
(AMR様は非常に簡潔に書かれているのに、こっちは やたら長くなってしまいました……)
プロ野球:楽天・星野監督が知事表敬 「ドーム税」提言も /宮城 (毎日新聞)
村井知事が「シーズンの初めが寒く、申し訳ない。よくドーム球場を作ってと言われる」と話を振ると、監督は「賛成です」と即答。
「よく……言われる」というのは、誰が言ってるんでしょうか?
選手ですか? だったら、甘ったれるなと言いたいです。Jリーグはプロ野球より先にシーズンが始まってプロ野球より後までシーズンが続きますが、ベガルタ仙台の選手たちは屋外のスタジアムで ちゃんと試合してるではないですか。試合の長さが違うとか試合中の運動量が違うとか、色々と難癖はつけられるでしょうけど、じゃあ、一言お聞きします。なんで野球選手だけ そんな優遇をしなければいけないんですか?
それとも、仙台の市民の皆さんが言っているのですか? であれば、目を覚ましてください。「ドーム球場」に幻想を抱きすぎです。そんなに東京ドームや大阪ドームが素晴らしい球場に見えますか? あれらの建造物は ただの箱です。少なくとも、「野球場」では ありません。
「野球専用ドーム」にするというのなら、百歩譲って支持しなくもないです。でも、おそらく無理でしょう? 野球の試合に使うだけだと莫大な維持費が賄えないため、現存する「ドーム」は全て多目的施設になっているのが実情なんです。その結果、何をするにも中途半端な、図体だけデカい金食い虫が日本中に出来上がっています(野球の試合は座席の配置に制約があって観戦し辛い、サッカーやフットボールの試合はフィールドの形状が悪く客席との一体感が無い、コンサートをやると音響関係の設計が不十分なので響きが悪い、展示会をすると広過ぎて空間を持て余す、などなど。それでも、空調や照明をはじめとした維持費は、いっちょまえに喰うんですよ)。
そんな「ハコモノ」を本当に仙台の街に造りたいですか? 僕は、価値のある施設が出来るとは、これまでの他の街の例を見ていると とても思えません。
今の宮城球場は、グラウンドと観客席の一体感が素晴らしい野球場です。ドームにしたら、野球以外の使用にも気を使わなければいけないため、その素晴らしさは消えてしまうでしょう。
「アメリカでは球場のための税金と言うのか、みんなで作ったドームなんだというやり方をしています」と「ドーム税」を政策提言した。
アメリカの話を持ち出すなら、そのアメリカでは密閉式ドームの野球場はハッキリと時代遅れになっている、という事実も持ち出してください。
Minnesota Twins は、「あそこをモデルにした」と さんざん東京ドームが自慢している MetroDome を飛び出して、開放型の総天然芝球場 (Target Field) に移りました。Tampa Bay Rays は、このところの不景気でいつの間にか話が立ち消えになりましたが、開閉式屋根の総天然芝球場を建設しようと計画していました。もう、密閉式ドームは30球場のうち1つしか残っておらず、それすら、条件が整えば手放そうという流れなのです。そういう事実を、なぜ無視するのでしょうか。
その理由については、色々と述べられていますが、要は「野球は屋外スポーツである」という単純な事実によるのだろうと、僕は思っています。気紛れに吹いてくる風や、試合が中止にならない程度の弱い雨なども、全てが野球というスポーツの要素なのです。そう考えると、ドームでの野球は偽物の野球であると言ってもいい。趣味でやっている野球ならまだしも、プロの選手に仕事をさせる場では ありません。
それから、街との一体感が失われかねない、ということも指摘しておきたいと思います。これは、僕がナゴヤドームに行ったときに感じたことです。星野さんは、いつも試合の行われている建物の中に居るから知らないんでしょう。ナゴヤドームのあるところは、どちらかと言うと市や区の中心部から外れていて、工場や学校やマンションが並んでいる閑静なところです。で、試合が行われている時でも、外まで音や光が届かないため、あそこの街は不気味に静まり返っています。地元のチームが試合をしていると言うのに、街では それを感じることが出来ないのです。おらが街のチームのはずなのに、そのチームは自分だけの空間に閉じ篭って、身を隠すように試合をしている。何かが間違っている気がして仕方ありませんでした。
そして、僕がドームで一番気に喰わないのは、「綺麗に晴れていても密閉された空間での野球を強いられる」という、これもまた単純な事実です。晴れてる時は、青空・星空の下に出たいんです。なんで、あんなロクでもない空間に閉じ込められなきゃいけないんですか。全く持って気に喰わないです。
寒い寒いと言いますけども、その寒いのは、シーズンで70試合以上あるホームゲームのうち何試合くらいですか? 雨の中止は損失だと言いますけども、それは一年で何試合ですか? その、例外とも言える天候を避けるためだけに、野球の大切な要素や 地元との一体感を捨てて、カネばかり喰うドーム球場を造るのですか?
ドーム球場に費やすためのカネが工面できるのなら、そのカネで宮城球場に開閉式の屋根を架け、内外野に芝生を敷いてください。ドーム球場というのは、客を密閉された空間に閉じ込めて、偽物のフィールドでの偽物の野球を見せる場所です。そんなもの要りません。
雨の多い日本の気候を考えると、やはり、開閉式屋根の総天然芝球場が理想なんですけどね……なんでアメリカで出来て日本で出来ないのか。これが癪に障って仕方ないんですよ。
別にやることも無いので、AMeDASの観測装置を見付けて遊んでみることにしました。
テレビの天気予報などで観測データは良く目にしますが、それが どんな所にある装置で観測されたものなのか、現地に行って見てみるのも面白いかなと思いまして。とりあえず、いま住んでいる島根県から始めてみましょう。
基本的な情報は気象庁のサイトに載っていますので、転載することはしません。また、写真を見て場所が分かっても、行って装置にイタズラしたりすることのないようにお願い致します。
鹿島アメダス[有線ロボット気象計]
JAくにびき 鹿島支店 の敷地内にありました。
風向・風速・気温・日照時間・降水量を観測する、標準的な装置だと思われます。
佐田アメダス[有線ロボット雨量計]
降水量だけを観測している地点です。
住所を見ると「出雲市佐田町大呂」とあります。2005年までは簸川郡佐田町(ひかわぐん・さだちょう)だった町です。島根県に住んでいても、地元の人でなければ「それどこ?」という場所です。近くに大きな町も無く、どうして こんなところが観測点に選ばれたのか、良く分かりません。過去に大きな水害でもあったんでしょうか。
山間の田舎の集落で、集会所とか公民館とかの敷地にあるのかと思っていたら、普通のお宅の裏庭に据え付けてありました。不特定多数の人が立ち入る可能性のある場所よりも、こういう所のほうが却って安心なのかもしれませんね。
今日ご紹介したのは、比較的 松江市の近場にあるものです。これからも島根県内あちこちに出掛けて、装置を見付けてみようと思っています。ただ、もうすぐ冬に突入するので山深いところは厳しいかもしれません。気長に行きましょう。