ユニコード実験室

~ その3 文字入力。Windows2000でしか通用しない話かも ~

2002年3月7日記

膨大な数の文字をパレットから探して選ぶなんてやってられるか

ファイルの作成方法が分かると、問題になってくるのが文字の入力方法でしょう。文字パレットから一つ一つを探してマウスでクリックしていくのは時間が掛かり過ぎますし、スマートさにも欠けます。それをどうにか出来ないかと思っていたところ、Windows2000 ではどうにか出来そうだと分かって来ました。この辺りの話は、すでにユニコードはあんまり関係なくなっちゃってますが、それに付随する話として書いておきたいと思います。

まずは、こんなページを見付けました。Windows2000 韓国語IME

韓国語入力の設定例の紹介を引き合いに出しましたが、Windows2000 では他の言語についても全く同様の方法で環境設定が出来ます。そこで、面白半分に全ての言語にチェックを入れて設定してみました。

そして、入力ロケールを追加しまくってみました。現在、こんな感じになってます。

―僕は日本語しか喋れませんが―

他にも沢山言語はありますが、とりあえずこれくらいで。普段は、一番上の Microsoft IME 2000 (Japanese) を使っています。別の言語に切り替えると、その言語を入力する際に一般的に使われている(と思われる)キー配列になり、入力が出来ます。ラテン文字を使用する各種の言語では、記号つきの文字もキー一つ(もしくは二つ)で入力出来るようになります。その他の文字を用いる言語でもキーボードから直接入力できるので、使いこなせさえすれば、従来の「文字パレットから選ぶ」方法よりも格段に便利でしょう。全ての言語を全てのソフトウェア上で試したわけではありませんが、とりあえずxyzzyでの入力の際に問題が生じることは無いようです(アラビア語がちょっとおかしかったかな)。

困るのは、(当たり前ですが)入力方法を切り替えたからと言って手元のキーボードの上に書いてある文字が変わるわけではないということ。私は日本語キーボードを使っていますが、そこにある表記は、記号等も含め、全く当てにならなくなりますから、それぞれの入力方法のキー配列を覚えておくなり、紙に書いておくなり、スクリーンキーボードを表示させておくなりしないと、文字パレットから選んで入力するより時間が掛かるといったことになりかねません。

それでも、ラテン文字を使用する言語はそんなに苦労することは無いと思います。一部、文字や記号の配列が異なっている場合がありますが、あくまで一部分の違いでしかないので、覚えるのに苦しむようなことはありません。

ロシア語・ギリシャ語については、良く分かりませんが、対応するラテン文字のアルファベットと似た配列になっているみたいなので、理解なさっている方はすんなり出来るのではないでしょうか(私はダメです)。

韓国語は「左手が子音・右手が母音」という合理的な配列になっており、ちゃんと覚えれば何とかなるでしょう(いつになるのやら)。あれだけ苦労した「니다」が、わずか4つのキー操作で入力できたのは感動です。ローマ字入力も出来るみたいですが、発音を理解してない私には無理でした。簡体中国語は“PIN-YIN(拼音)”ってやつを覚えなければ、にっちもさっちも行きません。「东南西北」を入力するだけでも一苦労(“dong-nan-xi-bei” と打ちます)。日本での「音読み」と全然違いますから、覚えるのは大変そうです。繁体中国語の入力ソフトウェアは、そもそも使い方が分かりません。何を押すとどの漢字が出てくるのか、法則が全く理解できない。

とにかく、「使いたければ覚える」しかないです。何の役に立つんだとか、そういうことは言いっこ無しにします。

(全くの余談ですが、Microsoft微软 〈=微軟〉と書くとは初めて知りました)

他のOSではどうなのか

大変申し訳ないのですが、現在広く使われている Windows98 については、私は良く分かりません。Windows2000 のようにすんなり行かず、何らかのソフトウェアをインストールしなければいけないようです。

WindowsXP にするべきなのでしょうか)

これで完璧?

「ユニコードでページを作るのはどうだろう」と漠然と考え始めてから一ヶ月、ここまで扱ぎ付けることが出来ました。閲覧ソフトウェアの対応状況次第では、いつでも採用に踏み切ることが出来る状態になっていると申し上げて良いでしょう。

ユニコードでページを作るについては、正直なところ、まだまだ一般には浸透しにくいだろうなというのが実感です。規格は出来上がっているのですが、それを扱うソフトウェアが未整備で、多くの人が使用を始めるのはもうしばらく後になるのではないかと思います。それがいつになるのか。近い将来なのか、ずっと先のことか、あるいは使われないまま終わってしまうのか。正直に申し上げて、まるで分かりません。しかし、世界中で日常的に用いられるようになれば、どこの国のコンピューターであろうと日本語が平気な顔して表示できる、などということも可能なわけで、いろいろ便利なことが出て来そうです。今後の発展を見守りたいと思います。

そんなわけで、一通りのやりたいことは出来ると判明しました。このページの更新はかなり減ると予想されます。私の書き物が何かの参考やきっかけになってくれれば嬉しい限りです。一ウェブサイトの管理者として(私のは、ほんの弱小サイトですが)、共に良きを目指しましょう。


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