3月月末からの続き
● 新大阪 10:05 → 豊岡 12:39 / 東海道本線・福知山線・山陰本線 3005M(「こうのとり5号」・列車の終着は城崎温泉)
今日は日曜日。福知山、城崎、天橋立、などに遊びに行く人たちでしょうか、結構 混雑していました。お爺ちゃん・お婆ちゃんと一緒の小さな子たちや、女性数人のグループなど。
列車は、福知山線を走ります。宝塚の辺りまでは大都市圏の私鉄のように家並みを縫って進み、そこを過ぎると一転して山の中になります。
北上するに連れて、空が曇ってきました。
● 豊岡 12:53 → 浜坂 14:12 / 山陰本線 173D
普通列車に乗り換えます。あっと言う間にクロスシートの部分が埋まってしまうくらい、結構お客さんが乗ってるのであります。
途中、餘部の鉄橋を通過します。大阪方面(?)から遊びに来ている親子連れが、日本海の海岸を見て歓声を上げていました。また、ハイキングか登山か、それなりの大きさの荷物を担いで乗ってくる人が増えてきました。
● 浜坂 14:28 → 鳥取 15:13 / 山陰本線 537K
もう一本、普通列車に乗り継ぎます。「優先席」しか空いていなくて、そこに座ってしまったんですけど、座れずに立ってた人は居なかったから良いでしょう。ほぼ九州・本州一周の長距離旅行者なんだから、勘弁してくださいな。
不覚にも「寝落ち」をしてしまい、気が付いたら鳥取の駅に着いていました。
● 鳥取 15:20 → 松江 16:47 / 山陰本線 2007D(「スーパーまつかぜ7号」・列車の終着は益田)
今回最後の列車は、初日の最初に乗った「スーパーおき」と同じ、ディーゼルカーの特急です。
たった2両編成の どこら辺が「スーパー」なのかと思ってしまいますが、走り始めると、エンジンの轟音を響かせて 120km/hで かっ飛んで行くので、何となく その名前の理由が分かる気がします。脇を走る国道9号のクルマを、ものすごい勢いで追い抜いて行きます。
一時間半ほど乗って、無事に松江に帰り着きました。
4日間の弾丸列車ツアー、これにて全て完結です。
もうちょっと青森か鹿児島のどっちかに近い所に住んでたら、少しは楽だったんでしょうけど……存分に楽しめたから良しとします。
ちょっとドライブ旅行に出ています。
しかし、ちょっとどころじゃない嵐になってしまいました。写真は、福井県内の国道27号線です。写真だと良く分かりませんが、ものすごい風が吹いてまして、雨が真横から降ってるような状態でした。
(そんな時に写真なんか撮って遊んでちゃいけません)
金沢の湯涌温泉郷にて。
不思議なことに、ここは雨も小降りで、風は ほとんど ありませんでした。
雨に濡れた温泉街も、趣が ありますね。
引き続きドライブ中です。現在、長野県。
佐久市(旧・南佐久郡 臼田町)にある龍岡城(たつおかじょう)跡です。
函館のより規模は かなり小さいですが、周囲の堀が五芒星の形をした、いわゆる「五稜郭」です。現在 日本には、ここと函館の二つしか存在していないそうです。
ただ、堀の内側には かつての城を思わせる建物は一つしかなく、ほぼ全体が佐久市立田口小学校の敷地になっています。
桜の樹が 沢山 植えてあったのですが、ちょいと時季が早く、まだ蕾のままでした。
霧に煙る臼田宇宙空間観測所。
パラボラの直径は64mあります。宇宙探査機との信号のやり取りが主な任務、とのことです。
※こちらの文章や写真は、2012年4月24日に訪問した時のものです。道の状態などは刻々と変化しますので、現状と合わない点も多々あろうと思います。あくまで参考情報として ご覧ください。
到達不能極(あるいは、到達困難極。Pole of inaccessibility、PIA)と呼ばれる所があります。
陸上で海から最も遠いところ。または、海上で陸地から最も遠いところ、のことです。ここでの「陸上」「海上」は、ユーラシア大陸とか太平洋とか、良く知られた大きな区切りで考えることが多いようです(ユーラシア大陸なら中国北西部のカザフスタンなどとの国境近く。太平洋なら南太平洋の真ん中が、その地点ということになっています)。
さて、ここ日本の陸地では、長野県佐久市の臼田町(旧・南佐久郡臼田町)に、「日本で海岸線から一番遠い地点」があります。世界的には、日本の各島などは取るに足らない大きさですので、あまり重要視されていないと思いますが、それでも海までは100km以上ありまして、立派に「日本のPIA」と呼べると思います。
今回、その場所へ行ってみました。群馬県との県境に近いところです。
手持ちの Garmin GPSmap 62SJ の計測では、北緯 36度10分36.15秒、東経138度34分49.60秒、標高1195m となっていました。
所在地:長野県佐久市田口榊山国有林12・う林小班
住所:長野県佐久市田口榊山209-1
と、場所を示す書き方は二つあるそうです。
最○端は あちこち行っているので、そうなると、その真ん中も 一応 抑えておかなければ、という自己満足的義務感によるものでした。しかし、真ん中は明確に決められるものではなく、いろいろと候補が出てきます。僕が今まで目にした中では、「日本の真ん中」を自称している所が少なくとも5箇所はありました(石川県・能登半島の禄剛崎。岐阜県の日本まん真ん中温泉。兵庫県西脇市。長野県南佐久郡南牧村の平面直角座標系 第VIII系原点。そして、この海から一番遠い地点)。
ただ、今回のここは、行くのに2kmほど山道を歩かなければならず、おそらく5箇所の中では行くのが一番大変なところです。そのため、奇妙な達成感を得ることが出来ました。ばんざーい。
海から一番遠い地点に辿り着くまでの道について、検索していらっしゃる方もあるかもしれませんので書いておきます。
まず、いわゆる軽装で行くのは やめておいた方が無難だと思います。距離は 別段 大したことないですし、山歩きに慣れている人なら特に厳しい道でもないでしょう。しかし、この後に写真も載せますが、少なくともサンダルで歩けるような道でないのは確かです。半ズボンやスカートも無理でしょう。ちょっとしたハイキングに出掛ける程度の装備は整えて行くようにお願いします。
今回は冬が明けたばかりの時季でしたので、虫や獣には悩まされませんでした。しかし、これから先、秋までの季節には それなりの自然の洗礼があろうと思います。虫除けの薬や、熊よけの鈴などの準備があると良いかもしれません。なお、冬に挑戦するのは お勧めできません。どうしても冬に行きたい方は、それなりの準備をして お出掛けください。
それから、携帯電話は通じませんので、現地から記念につぶやいたりblog更新したりするのは難しいです。念のため。
アクセスは、県道93号線(下仁田臼田線)から滝ヶ沢林道へ入るのが分かりやすいでしょう。長野県側からも群馬県側からも入れますが、今回は長野側からお邪魔したので、そのルートをご紹介します。
JR小海線の臼田駅前には、「入り口まで8.3km」という看板が出ています。途中、不親切なことに看板が無い曲がり角があったりしますが、県道93号線から外れなければ大丈夫です。田口峠の方へ向かってください。
(一つだけ看板が新しいのが微笑ましい)
93号線は クルマが通れる ごく普通の山間部の道ですので、特に問題なく走行できるはずです。
右手に雨川砂防ダムの湖が見えたら、まもなく曲がり角が現れます。ついでながら、docomoの携帯電話は この辺りから圏外になります(他社は推して知るべし、でしょう)。
曲がり角にも看板が立ってますので、分かりやすいと思います。看板に従って右へ入ります。ここの看板に「2.3km」とありますが、この2.3kmを ほぼ全部 歩くことになります。
なお、群馬県側から来た場合は、看板が長野の方を向いているので 見落としてしまう可能性があります。ご注意ください。
(群馬側から来た場合は、左へ曲がることになります)
曲がると小さな橋が架かっています。橋を渡ったすぐ先が、林道の入り口です。
橋を渡ってすぐ左を見ると、滝ヶ沢林道入り口のゲートがあります。ここから徒歩です。
あれだけ看板を造ってアピールしていた割りには、付近に駐車スペースらしきものが ありません。仕方がないので、僕は ここの路肩に思いっきり寄せて駐車しました。ごくたまにですが、ダンプカーが通ったりすることがありますので、道路を塞ぐように駐車するのは やめた方が良いでしょう。
先ほどの湖の東側、この林道入り口に近いところに「不老温泉」があり、湖月荘という施設があるように描いてある地図が見受けられます。ネット上の訪問レポートを読むと、そこにクルマを停めさせてもらった方も多いようです。しかし、すでに廃業されてしまったらしく、更地になっていて何もありません。そこを解放してくれれば格好の駐車場所になると思うのですが、残念ながらロープが張ってあって入れませんでした。
道路を塞いだりしない限りは、誰の迷惑にもならないと思いますので、どこかの路肩に入り込んで駐車しておけば良いと思います。
ゲート脇に「案内図」があります(湖月荘が描いてあるまんまです)。「林道1300m・歩道1002m」と記載されています。この「歩道」が曲者ですので、ご注意。
ゲートの脇を スルッと通り抜けて林道に入ります。小さなお子さんなら、下をくぐっても良いでしょう。
林道部分は、特に難しい道ではありません。許可された車両は、普通に走っているのだと思います。
500mほど行くと分かれ道があります。滝ヶ沢林道は真っ直ぐ続くのですが、我々は左へ折れて滝ヶ沢支線林道の方へ入ります。案内表示の立て札があるので分かりやすいです(「クマ出没注意」の絵が生々しい)。国土地理院の地形図を含め、一般的な地図には、この支線林道は記載がありません。
支線林道に入っても、普通に通れる道が続きます。ただ、ところどころに崖崩れの跡らしいものも見られました。要注意です。
分かれ道から800mほど来ると、林道は終点となります。再び案内図があります。
ここから先は、センガ沢という沢に沿って進むことになります。いきなり丸木の橋があって、これまでの道とは違うことを分からせる仕掛けになっています(いえ、そんな意図があるのかは分かりませんが)。
あちこちに道順を示すサインが取り付けてあって、道に迷うようなことは おそらく無いだろうと思います。
きちんと整備された「遊歩道」であることは間違いないです……が、道中、ちょっとした「沢登り」みたいな感じになりますので、気楽に歩ける道ではないでしょう。また、台風の影響などで沢が増水したりすると、その度に道が損傷を受けてしまうのだろうと思います。
そんな事情もあってか、あちこち厳しい道になってしまっています。撮影した写真を しばし ご覧ください。
これらの写真は、全て「遊歩道」の上から前方の道を撮影したものです。敢えてルートを外れたところを撮影したわけではありません。
ご覧の通り、かなり荒れています。沢を渡らなければならない箇所も沢山あります。登山靴と呼ばれるタイプの靴でないと、歩くのは きつくなると思います。
さて、沢沿いの道を苦労して通り抜けると、「あと100m」の看板が現れます。
ここからの100mが、最後にして最大の傾斜です。「おお、もう すぐそこだ」と喜んでいたら 目の前にドーンと すごい坂が現れ、正直、萎えました。頑張って登りましょう。
薮を抜け、視界が開けると、看板があります。
その看板が指し示す右の方を見ると……
海から一番遠い地点を示す柱と、看板が立っています。ようやく到着しました。
山頂とかでなく、標高1200mの中途半端な位置にありますので、樹々に遮られて視界は効きません。でも、何だか嬉しい気持ちになる到達でした。この日は少し霧がかかり、ウグイスの鳴き声も聞こえ、幻想的な雰囲気になっていました。
林道入り口からの移動距離は 約2.3km。かかった時間は、およそ45分ほどでした。
看板の後ろには、誰が取り付けたか、白い郵便受けのような箱があって、記帳用のノートが入っています。記念に何か書き残しても良いでしょう。
ネット上には詳しい地図を描いている方が あまり居ないようなので、今回 僕が歩いたルートのGPSデータを地図にプロットしたものを載せておきます(ちょっとだけ大きい画像にリンクを張ってます)。最初の方、なんだか林道からズレているように見えますね。全般的に少し北にズレているのかもしれません。でも、概ね、こんな感じで間違いないはずです。
なお、この地図もデータが少し古く、「不老温泉」が描かれたままになってます。ご了承ください。
右下に ちらっと見える灰色の線は、長野と群馬の県境です。ゴール地点から少し登ると、県境の名前の無い山頂に出るようですが、今回は そこまでは行きませんでした。
帰路は、あの沢沿いの道を また戻ることになります。気を付けて行きましょう。
佐久市観光協会では、到達した人に「認定証」を発行してくれます。証拠の写真を添えて後から郵便やメールなどで申し込んでも良いみたいですが、佐久市役所 臼田支所(旧・臼田町役場)に平日の利用時間内に行けば、その場で発行してもらえます。無料です。
(〒384-0031 長野県佐久市臼田89-3)
最初の方でご紹介した佐久市のページでは、連絡先が「佐久市臼田支所内 佐久市観光協会臼田支部」となっていますが、「佐久市臼田支所 経済建設課」でも良いみたいです。今回は、その経済建設課の窓口で貰いました。一階に入って、一番左の窓口です。
認定証を貰いたい旨を告げると、写真か何かありますかと訊かれます。現地で撮ったデジカメやケータイの写真を用意しておきましょう。「ああ、もう雪は無いですねぇ」「ええ、すっかり融けてました」とか話をしながら、名前や住所の記入をしました。そのファイルを見ると、この4月では 3人目でした。しばらく待つと、名前入りの認定証が作成されました。
なんかバカみたいですけど、気分の問題ですから、良いでしょう。