ストックホルムの3日間


旅行 5日目(6月28日 木曜日)〜 6日目(29日 金曜日)

水の街を発つ

宿を朝6時前に辞します(飛行機は、朝8時5分発)。同室の皆様は、まだ、ぐっすり眠っています。
受付に行って、一言あいさつをと思ったんですが、朝6時半までは受付のところの扉が閉まっていて入れないようになってました。従業員の皆様も寝ていらっしゃるんですね。

そのまま、エレベーターで下まで降り、建物を後にしました。
朝の空気の中、少しずつ、街が動き始めているのが分かります。

駅まで歩き、初めて降りた時と逆に、Arlanda Express に乗り込んで、空港へ向かいます。街は、あっという間に後ろへ去って行きました。

お帰り

帰りも、サベナ・ベルギー航空にお世話になります。Arlanda - BrusselsSN2298Brussels - NaritaSN207。ブリュッセルの空港で4時間も暇があり、周りの人の真似をして、ロビーのベンチに ごろっと横になっていました。

日本に着くと、さすがにホッとした気分になります。ご飯が食えるぞ。
そして改めて、東京の街並みのゴチャゴチャした有様が目に入りました。日本の都市は、建物が勝手気ままに建っています。高さ、大きさ、形、色。これはこれで面白くて良い。ストックホルムには育っていない都会文化です(ストックホルムの街並みは、個々の建物は確かに違っているんですが、全体として見ると どことなく整然としている)。

ちなみに、ストックホルムの人口は、市街地のところで約70万人。郊外まで含めても170万人ほどだそうです。東京などと比べると かなり規模の小さい都市なんですね。


そのほか

Stockholm の交通マナーについて

3日間歩いて分かったこと、感じたことを、書き留めておきたいと思います。

まず自動車ですが、とてもマナーが良い、というのが実感です。
全般的に、スピードは控えめで走っています。「歩行者最優先」が驚くほど徹底されていて、信号の無い横断歩道を渡ろうとしていると、必ず停まってくれます(どっちに行こうか考えてボーっと突っ立っていた時に停まってくれた小父さん、すいませんでした)。
歩行者用の信号が赤なのに車の前に出て行った、といった極端な状況で無い限り、警笛を鳴らしてどやされることはありません。おばさん4人ぐらいが立ち話をしていて車の通り道を塞いでいた現場に行き当たったことがありましたが、ドライバーの方は、おばさんがたが気付くまで、辛抱強く待っていました(日本や韓国だったら、怒鳴りつけられていたに違いありません)。
ガイドブックに、日本でみられるように警笛を鳴らして歩行者を蹴散らすような行為は厳禁 とあったんですが、これはどうやらその通りみたいです。

それから、自動車は、走行時には必ずヘッドライトを点ける決まりです。昼でも。ヘッドライトは、自分の存在を知らせるものであるという考え方。
トンネルの出口に「消灯確認」という標識のある我が国の感覚からすると違和感がありますが、多分、欧米では当たり前なんだと思います(それに、北欧の冬は、ほとんど明るくならないですからね。

歩行者用の信号について。
歩行者用押しボタン
どこの信号にも、押しボタンが付いています。ただ、押さないと変わらない信号と、押さなくても変わる信号がありまして、結局最後まで、その区別が付けられませんでした。
とりあえず、渡りたいなと思ったらボタンを押して待ちます。しかし車が来なければ、信号が青にならなくても、皆さん、とっとと向こうに渡っていました。日本みたいに正直に待ってなくても別に構わないという風潮みたいです。この考え方は僕にとって馴染みやすく、1日経ったら完全に体に染み付いて、赤でもどんどん渡っていました(これが善い事かどうかは、また別としまして)。
ただし、赤信号でそれが許されるのは、あくまで自分で安全を確認すればの話です。ろくに左右も見ずに渡ってしまうと、さすがの Stockholmドライバーからも警笛の音が飛んで来ます。困ったことに、そういう人がけっこう居るんですよね。車は停まってくれるものとして平気で道に出て行く歩行者が。
どこに行っても言えることだと思いますが、優先意識も程々にしておくのが一番です。安全は、自分の目と耳で、しっかりと確認しましょう。

自転車道について。
Ringvagen の自転車通行帯
自転車の通行環境は、もう、羨ましいの一言に尽きます。どこへ行っても自転車の通り道は ちゃんと作ってあります。
そこを軽快に走り抜けていく自転車たち。車の警笛に悩まされることもありません。いいですねー。これに限っては、日本は半世紀 遅れてます(日本ほど車の通行量が多くないから可能なのかも知れませんがね。でも、自転車通行帯を作ったって悪くはないでしょう、扇さん!)。
ぼんやり歩道を歩いていると、いつの間にやら自転車レーンに踏み込んでいる事があります。そういう注意感覚は日本では不要ですから、無理もありません。気を付けましょう。

車は右側通行

3日の間ストックホルムを歩いても、最後まで体が慣れなかったのが、車が右側通行だということでした。

日本では、車は左側を走るので、
 道路の右側を歩いていると、車は正面から来る
 道路を渡ろうとすると、まず、車は右の方から来る

以上のような事になります。生まれてから今までの間、ずっとそうでした。頭と体を、それと全く逆の環境に合わせることは、3日の短い間では無理でした。
道路を渡ろうとする時、どうしても、最初に右の方を見てしまいます。車は左からやって来るというのに。(日本の交通安全教育で、「右を見て、左を見て、もう一度右を見て……」と教えるわけが、やっと理解できました)

ひとびと について

漠然とではありますが、愛想は決して良くないんだけれど いざという時には とても親切、という印象を持ちました。

で良く考えたら、これ、僕が日本の東北の人たちに抱いてる印象と すごく似てるんですよ。寒いクニの人たちは、姿や言葉が違っても、そういう点で似てくるのかもしれませんね。


最後に

言葉なんぞ通じなくても、なんとかなる!
実際に行ってみたら、自信が付いちゃいました。
このつぎ行く機会があれば、今度はスウェーデンの自然に、もっと触れて来たいと思います。

初めての海外一人旅。右も左も分からない僕を 自然に受け入れてくれたストックホルムの皆さんに、心から感謝します。
最初から最後まで、青くて綺麗な空を見せてくれた天気にも。

Tack så!


4日目


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written by tardy@k.email.ne.jp